杉山洋子料理工房
 


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FOOD TALK

教室でお料理を教えたり、世界の「食」を求めて旅をしたり、 また日常生活の中から役に立つアイデア、新しい発見、感激など、「食」に関するエッセイをお届けします。



NewYork

5月末、トロントで裏千家京都から業躰先生がいらっしゃっての講習会に参加、帰ってきて翌日、JetBlueのレッドアイで、家族でニューヨークへ。 ニューヘーブンまで、娘の大学院の卒業式に出席するため、一晩はニューヨークで過ごした。一週間に2度もイーストコーストへ。時差ぼけする暇もないぐらい。

どこへ飛んでも、飛行機から降りると、どうしてもうどんやそばの麺類が食べたくなる。サンフランシスコでもパリでも、またニューヨークしかり。 昔、「Nippon」という52th(6th Ave. と 7th Ave.の間)の日本レストランでおいしい稲庭うどんを何度も食べたのを思い出して、そこへ行こうと皆を誘う。 今は「Soba Nippon」と名前が変わり、しかも麺類を主にしている。

私たちが泊まったのはその近くで、シアターもミュージアムも近くにあるとても便利な、コンテンポラリーなホテル。24時間のNHKまで入っている。 JFKまで迎えに来てくれた娘と娘のボーイフレンドを入れて総勢5名なので、続きの部屋をとったが、私たちの部屋はアップグレードしてくれ、 2ベッドルームのスイートだ。 隣の部屋にも行き来できて、とてもアットホームな雰囲気。どこへでも歩いていけるローケションで、うれしい。

午後、Sohoのあたりまで、散策に。とてもご機嫌な高級マーケットをのぞくと、ロンドンやパリのデパートの食品売り場そっくり、いい食材がずらり。 よく雑誌でみるお店だ。その近隣にある休憩に入った「Balthazar」はすごい混みようで、なかなか席を見つけるのが容易でなかったが、バーのカウンターが空いたので、 そこに居場所をみつける。あとで、ZAGAT surveyを見てみると、ニューヨークのfavorite レストランに入っていて結構いいレーティングだ。 活気があって、おしゃれ、それにしてもよく混んでいる。

娘の案内で、夕方行ってみたのは「やきとり大将」。学生向きで、付き合ったけれど、どうして、ニューヨークのたった一晩のディナーにこんなところにいったのだろう、 と、あとですごく後悔。最新のレストラン情報までコピーしてきたのに、結局、レッドアイで飛んで、胃の食指が動かなかったからなのだ。やはりいいレストランには、 健康な腹具合でいかないと、もったいない、と思ったからかな。

newyorkニューヘーブンでは、卒業式のときだけ自宅をB&Bにするという、ドクターの家に泊まったが、ここがご機嫌だった。夫妻そろって食べ物の話が大好きという、 また、フランス料理の大御所、Jaque Pepen もすぐそばに住んでいるという。閑静な住宅地で、朝は小鳥の声でめざめさせられ、空気がおいしくて、とても気分がいい。ゲストルームは、庭つづき。 アイリスの花が満開。チューダー調の家のキッチンはリモデルされていて素敵。 newyork

ニューヘーブンでは、建築学科でのレセプションにつづき、娘のアパートのまん前にオープンしたレストランもなかなかよかった、翌日は、お気に入りの「Union League Cafe」でのディナー。いつ行ってもはずれがない、料理よし、サービスよし。とりわけ、私は、そこのシャンペングラスが気に入っている。 スリムで品のよいフルートに泡が。しゃぱしゃぱとたっていると、とても満たされた気分になる。

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娘の卒業式のあと、夫と息子は仕事があるため、翌日には朝一でシアトルに帰ってしまったが、私は一度でもニューヨークで一番おいしいところに食べにいかなくっちゃと、 でも、卒業式が終わってもまだ学校のストウディオで完璧なポートフォリオの制作でいそがしい娘には付き合ってもらえず、1時間40分もかけて、汽車で、フランス料理では、 ZAGAT surveyで最高点の「Le Bernardin」にお昼の予約をとって出かけた。

newyork予約がとれたのは午後2時だが、ドアに近づくと中からさっと開けてくれる。ずいーと見渡し、パリだとジョルジュサンクなみだな、フムフムと、席につく。 ひとりでも、結構いい席。(わたしは、レストランでも席にこだわる)やおら、ウェイターがシャンペンをつぎにくる。『これは、on the houseです』と! バブル大好き人間にとって、こんな素敵なウエルカムはない! 有頂天になってしまう。そして一口のどを潤すと、 かなりいいシャンペンなのだ。ますますご機嫌。でも、昨年秋のボルドーの「ST. JAMES」では、お昼に頼んだグラスシャンペンは、ドンペリをつぎにきたのに驚いたものだったが、シャンペン好きには、こたえられない。

アミューズドブッシュには極上のサーモンリエット。newyorkこんな味に作れたら最高と、舌鼓をうつ。もちろん、つづいてのお料理もひさしぶりに満足させられる。 フレンチでもシーフード・レストランなのだ。

後ろの席で、やはりひとりで旅行か仕事で、JFKに向かう前にいいお昼をとイタリアに帰る前に、ここにきたという紳士は、 サービスからワイン、料理からいたく感心と、ことごとく賞嘆を発していたが、私の心の代弁とでも聞きながら、優雅なランチを楽しんだ。フラッシュなしの写真をとったり、 メモ帳に書いたりしながら、うれしいひとときだった。あとからきたビルに、コンプリメンタリーのシャンペンは、$21とあり、さすが。壁にかかった絵もすきな部類で、 満足、満足。

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お勘定をすませ、満ち足りて、そのあと、MOMAに向かった。よい食事のあとのミュージアムは、コンサートと同様、大好きなコース、至極のひととき。 行く途中、TVか映画の撮影にも出くわす。

もし娘がニューヨークにでも就職したら、行く口実が増え、確実に、ニューヨーク・レストラン通いがはじまることだろう。

2007年6月





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