杉山洋子料理工房
 


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FOOD TALK

教室でお料理を教えたり、世界の「食」を求めて旅をしたり、 また日常生活の中から役に立つアイデア、新しい発見、感激など、「食」に関するエッセイをお届けします。



オイスター

4月終わりから5月は、オイスターのイベントが続いた。
どちらもシアトルのシェルフィッシュ・スペシャリスト、JON ROWLEY 主催だが、ひとつはダウンタウンのオイスター専門のレストラン、ELLIOTT'S OYSTER HOUSE で LYNNE ROSETTO KASPER のTHE SPLENDID TABLE'S HOW TO EAT SUPPERの出版を記念して、そこでのオイスター・オンパレード・レセプション。供されるオイスターは、Olympia, Kumamoto, Totten Inlet Pacific, Totten Inlet Virginica等等と、それに合う賞を受賞したワイン。地元の食のプロフェッショナル、とくに新聞、 雑誌のコラムニストやエディター、著者、有名シェフや報道関係が招かれている。料理学校の先生は、あまりいない。

会場に着いてみると、友人シェフのGREG ATKINSONが『HIROKO、HIROKO、これを試してみて』と、おそらく彼に言われなかったら手が出なかっただろう、平べったい 薄い色のオイスターを食す。口に含むとなんと、軽やかな、鮮やかな、そしてマイルドで優しい味のオイスター。 今まで私が食べていたオイスターってなんだったんだろうと、 一度にこのオイスターの虜に。種前はVIRGINICAという。 もともとの種はイーストコーストから。食べたあとは雲にも上るような気持ちになる。 後談になるが、このパーティの数日後、Jon RowleyからEメールがあり、イーストコーストのオイスター・テースティングで、 このVirginicaが優勝したとの事。みなさん、是非お試しください。

翌週、BLUE RIBBON COOKING SCHOOLで教えているとき、となりのイタリアンを教える先生が、昨日、オイスターを注文しすぎて余っているので、 今日のイベントの前菜に使おうと思ってと、ちょっと火を通して、シャックルしている。まさに昨日わたしがおいしいと食べたその種類! 『それ、VIRGINICAでしょ』と言うと、シェフは(彼も種類は知らなかったみたい)、箱に書いてある名前をチェックしてみると、まさにそうだった。 ひとつひとつシャックルするのは時間がとてもかかるけれど、ほんのちょっとオーブンで火入れすると、簡単に開けられる。 ウム、ウム、これは、いただきだ。 本当に生で食べるデリケートな味と、ほんのちょっと火を入れ、オイスターのうまみをましてたべる方法と、 どちらもいいだろう。

photo この1週間後の催しは、SHILSHOLE BAY MARINAの北の端にある、GOLDEN PARKの BATHER'S HOUSEで、地元のコミュニティーの人達をよんで、 オイスター ベイク(バーベキュー)の集まりに参加。 特別長いバーベキューピットを何連にも連ね、オイスターをのせて、そこにコーヒー豆の ジュートでできた袋を水に浸したものを何枚もかけて蒸し焼きにしている。ハウスのなかでは、テーブルに新聞紙を敷き詰め、 オイスターの殻を入れる小さなバケツがセットされている。各自、オイスターナイフ持参のことと案内書に書いてあったっけ。 横のマリーナに、私のヨットを繋いでいるので、そこまで取りに行けば、いいオイスターナイフを置いているのだけれど、 この前、日本からいろいろ買い出しを頼んだ料理の生徒さん夫妻を今回招待しているので、その場を離れられないこともあり、そこで調達する。 売っていたのはクラムナイフでオイスターナイフではなかったが……。バンドも入りにぎやかで、楽しくわいのわいの、と、その雰囲気を楽しむ。

photoサイドディッシュのコールスローがサーブされる、なかなかいいお味。 バーベキューピットで焼かれた、ころあいのオイスターがプラター山盛りで テーブルに運びこまれる。今日の種類はパシフィカ。飲み物はエールにワイン。 おいしそうなソーセージも焼かれ、ブレッドも供される。 同じ席に着いた人達との会話もどんどん弾む。 オイスターのコスプレマンも登場し、会場が湧く。デザートも平らげ、満腹。

photo市の管轄のこのBATHER'S HOUSEは、なかなかラスティックでいい。 マリーナから北の出入り口を行き交うとき、必ず、このBATHER'S HOUSEの前で、 帆を上げたり下ろしたりする。いつもは海から眺めている景色が、今日は、 反対。ここからは雪をいただいたオリンピック山脈と 色とりどりにスピネカーをあげたヨット軍団がみえる。きっとレースの終盤だろう。 シアトルにも、こんなに眺めがすてきで、心ゆたかな午後を楽しむビーチがあるのだ。ビーチバレーに興じている人達や、波打ち際を散歩している人達、 また、個々のバーベキューピットとピクニックテーブルがそろっていたりで、なにも、アルカイまでいかなくてもいいよ。ここのほうがよっぽどすてき。

この次の船でのパーティーは、これを真似るかな? コーヒーの豆の袋はどこで調達するのか? 聞いてみると近くのTULLY COFFEEで、 毎週、木曜日の朝はやく、店の表か裏かに出ているそうな、もちろん、無料。
A HOY! オイスターパーティーしようぜ!

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コーヒーの袋をのせて蒸し焼きに ソーセージとブレッド 特別長いバーベキューピット
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BATHER'S HOUSE 料理の生徒さんご夫妻とオイスターで乾杯
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蒸し焼きにされたオイスター オイスターマン!? にぎやかな会場

2008年5月




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