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教室でお料理を教えたり、世界の「食」を求めて旅をしたり、 また日常生活の中から役に立つアイデア、新しい発見、感激など、「食」に関するエッセイをお届けします。 ![]() ![]()
ふだんアメリカ人の先生に習っているので、自分の国の先生に日本語でお茶を習う安堵感やふだん習えない、 もっと突っ込んだ事柄などの話が聞ける楽しさ、日替わりメニュ−でいただく泉仙のお弁当にわくわく。 ホテルのルームメイトの話や着付けの秘訣を習ったり、助けてもらったり、寺町小川通り界隈の新しい発見があったりと、 2年目の参加となると、やはり余裕がある。 この3年ほど、シアトル出張所は8畳の茶室がなく、花月のお稽古がまったくできていなかったので、 京都へいく前9月の1カ月は、先生が毎週、花月のお稽古をしてくださった。ただ、このお稽古は、 100回してもおぼろ月夜といわれるほど、繰り返し、繰り返し練習しないと身に付かないといわれる如く、 結局クリアーにはならなかったが、杉棚の扱いだけは、お稽古のときに使ったので、さっさとでき、まわりから感心された。 この夏、若い時2年ほどお茶を習いはじめたのをいれると、なんと19年めにして、茶名を拝受した。 1992年の秋に出張所の戸をたたいてからも早17年。その間、スキー事故で靭帯を切って2―3年は正座ができなかったし、 主人がカリフォルニアに事務所をかまえたので、数年はブランクがあるが、長年、料理を教え続けてこられたのは、 本当にお茶のお陰といえよう。 90年にサンフランシスコからシアトルに引っ越ししてきて、翌年の2月から西洋料理教室を開き教えはじめたのだったが、 1年もすると、精神的貧血症になったような気がした。自分の持っている全てを出し切って教えるので、 体も心も空っぽになる気がしたのだった。お茶を習いはじめて、なにか違うことを習うということが、体に鮮血を蘇らせ、 細胞が生き生きしだし、頭も活発に動きはじめるという結果を与えてくれた。。ことに、シアトル出張所は、茶室であろうが、 オフィスであろうが、どんな所であろうと、清々しいぐらいに掃除が行き届き、一歩足を踏み入れると、 心が気持ちがピュアになるほど気持ちよい空間がある。毎回、お稽古にうかがう度に、心身とも洗浄された気分にひたらされるのだ。 今は、ことに日本庭園の中にある茶室でお稽古しているので、季節、季節の自然のうつろいを肌で感じつつ、 お稽古場に到着する贅沢。毎回が感謝の気持ちでいっぱいになる。そのおかげで心が潤い、生活にめりはりができ、 一週間が過ごせる。 お料理を教えるのは、体力仕事でもあるから、ことにこの秋、日本から帰ってきてから、一日おきに、 PRO CLUBで1km泳ぐ。神戸の震災の年の秋に母を亡くしたときに、お料理の生徒さんからの教えで、100日間、 写経をしたことがあった。その時に悟ったことがあり、今回は、この水泳を100回までやってみようと思うのだ。 もちろん、このTHANKSGIVINGも小旅行をしたので、留守をしたときは、例外に許してのことだが。来週もNYに4―5日行くから、 これも例外として。それにしても、静と動、バランスがとれていていい。 またお茶のことにもどるが、この間、旅行で出かけたお寺の大黒さん(ご住職の奥様)に言われたのだが、 お茶を教えるには8つの免許がいるという。お茶以外にいろんな分野のことを勉強したり、経験したりしていないと、 お茶に味がでないのだというのだ。このごろは、とくにお茶が面白く、楽しく感じるのは、年を経て今までしてきた経験や、 勉強、様々なことが充実してきているからこそなのだろう。 お習字ももうとっくに10年以上も習っているから、お軸も大分読める。この2年半ほどは仮名も練習しはじめて、 その面白さが倍増してきた。利休百首をぼちぼちと練習しはじめて、すでに半分の50首は越えた。100首まで到達した時点で、 きっと初心のお茶事の案内状を巻き紙にしたためたり、お料理のお品書きをさらさら書けることができるようになっている であろうとおもうと、心うきうき。月曜日の夜、主人がテレビのプロレスをみている真横のテーブルで宿題を書いているという図。 日本から様々な食材や器、用具等の買い物をしてきての茶懐石のクラス、シアトルでまかなえるものだけの メニュ−ではカバーしきれない、楽しみやおどろきをもって教えることができるのは、生徒さん皆様に喜んでいただけて、 その甲斐がある。辻留さんの一年で一度のクラスをとってきたのも、刺激になってよい。2002年の6月にはじめて 茶懐石を教えだしてから、四季折々、季節ごとにメニュ−を考え、食材をもとめて奔走し、試行錯誤を繰り返し、このごろは、 さららっとだせるようにまでなったかな。来年の3月で、1985年にサンフランシスコのHome Chef Cooking Schoolで教え初めてから25年! Home Chef では、おすしのクラス(2年のwaiting list!)、 西洋料理の16週間のコースを教えた。また1991年から西洋料理の12カ月をずーっと教え続けてきて、 最終的にたどり着いたのは、7年前の茶懐石。西と東の料理をたっぷりやってきて、自由自在に組み合わすことができるのかな。 そしてそれぞれの料理に役立ち、それはエンドレスなほど、楽しみは広がり深い。 また、この間、佐久島(名古屋から1時間ほど車を走らせて一色浜からフェリーで 20分)で、雑誌の切り抜きから予約をして一日一組の茶懐石をベースにした、 フレンチ・フュージョンのお料理を満喫してきたのだった。器づかいも、いや建物から、スローフード、エコハウス、茶室、 こころあったまるのに出くわした。 次回は、このつづきを書こう。 2009年11月
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